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検査について知りたい

検査科概要

当院検査科では、X線撮影・造影検査をはじめCT・MRI・血管造影検査・生理検査(負荷心電図、ホルター心電図。超音波検査では、腹部、心臓、表在(乳腺、甲状腺)、泌尿器。呼吸機能検査。)などのテクノロジー用いた医療で診断と治療につとめています。検査科スタッフは、放射線科医師3名(常勤1名・非常勤2名)がCT・MRIなどの読影レポートを作成しています。また診療放射線技師8名・臨床検査技師5名で診療・検診の業務を行なっています。
検査科では、健診・病院連携をはじめ地域の皆さま方に安心と信頼して、ご利用していただくために24時間対応しています。

ポータブル撮影装置

撮影室に来ることができない患者様を撮影するために、手術室や病室まで移動させて撮影する X 線撮影装置です。

血管撮影

血管にカテーテルという管を導き、 X 線に写る造影剤を注入して撮影する血管撮影というものがあります。この技術の応用として、体のなかのいろいろな管などにカテーテルをいれたり、針を刺したりして治療することができます。大きく切開する手術にくらべて、体の負担が少ないようにする技術です。これを IVR (インターベンショナル・ラジオロジー・ Interventional Radiology )といいます。
IVR 手技を用いた治療法は、血管系に対する IVR と非血管系分野の IVR に大別されます。血管系 IVR に含まれる内容には、血管性病変に対する IVR (血管狭窄あるいは閉塞に対する血管形成、動脈瘤や動静脈奇形の塞栓、さまざまな出血に対する血管塞栓による止血、大動脈瘤に対するステント・グラフト留置など)や、悪性腫瘍に対する IVR (腫瘍を栄養する動脈への動注化学療法あるいは動脈化学塞栓療法など)があります。
腫瘍に対する動脈塞栓術は、子宮筋腫や腎血管筋脂肪腫といった良性の腫瘍にも応用されています。
またこのほかにも局所動注化学療法のためのリザーバー・カテーテルシステムの留置や門脈圧亢進症における経頚静脈肝内門脈 ― 静脈短絡造設・門脈圧亢進症における門脈 ― 体循環短絡塞栓、脾機能亢進症に対する部分的脾塞栓術、肺塞栓防止のための下大静脈フィルター挿入なども血管系 IVR に含まれます。
非血管系 IVR に含まれる内容も多岐にわたりますが、血管以外の管腔臓器の狭窄や閉塞に対する治療(胆道、気道、消化管、尿路)や体腔内液体貯留(胸水、腹水、膿瘍など)に対するドレナージ、などが含まれます。
また悪性腫瘍に対する治療法として、経皮的直達治療(経皮的腫瘍内エタノール注入)があります。IVR の特徴は、低侵襲で・迅速かつ正確におこなえる治療である点にあります。同等の治療あるいは診断的な効果をあげるための外科的手技に比べて侵襲が少なく(低侵襲)、迅速かつ正確に病変にアプローチできる場合も少なくありません。そしてIVRは、がん治療を支える外科手術・化学療法・放射線治療に続く第4の柱として期待されており、特にquality of life(QOL)を尊重した積極的緩和医療においては重要な役割を担なっています。

X線テレビ撮影装置

あらゆる部位、さまざまな検査に対応できる汎用機X線テレビシステム。透視下で各臓器を観察、要所で的確に撮影が行え、鮮明画像から確実な診断が得られます。

マンモグラフィ

マンモグラフィーは、乳房の状態を写すためのエックス線撮影装置です。「乳房」を意味するドイツ語の「Mamma(マンマ)」が語源となっています。乳房を上下と左右から板ではさみ、乳房用エックス線装置で撮影します。 乳がんの場合、砂をまいたような非常に小さな石灰化像や、不整形な腫瘤影が見られます。古い乳腺炎や乳腺症の場合には、比較的大きな石灰化像が見られ、乳がんと区別するのに役立ちます。
乳がんは年々増加の傾向を示しています。かつては乳房をすべて切り取る手術が多く行われていましたが、現在では早期に発見すれば、乳房の一部を切り取るだけですむような乳房温存手術が積極的に行われています。
一般的に、乳がんがはっきりとしたしこりとして触れるようになるまでには7~10年くらいかかるといわれています。
早期発見のために、35歳を過ぎたら、たとえ乳房にしこりを触れなくても、最低1年に1回はマンモグラフィーを含む乳腺ドックを受けられることをおすすめします。

CT

CTとは、コンピューター断層撮影とよばれ、「 Computed Tomography 」の略です。
CT検査は専用のベットに横になり、大きな輪の中に入ります。ベットを順次移動しながらX線を対軸方向と直行する方向に360度から照射し、透過してきたX線を検出器で測定しコンピュータ処理し体の断面 ( 輪切り ) 画像として画像化する検査です。 X線検査では見つけることのできない小さな病変や組織の変化を画像化します。

CT検査には、造影剤を使用する「造影CT検査」と使用しない「単純CT検査」があります。一般的には単純CT検査を行い、単純CT検査でわかりにくい部位や検査目的によって造影CT検査を行います。造影剤を使用することで各臓器や病変の境界がわかりやすくなります。また、造影剤の描出速度は体内の血流と同じなので、正常組織と腫瘍性病変の造影剤の時間的変化により病変を確定できます。

MRI

MRI検査とは、強い磁石が埋め込まれたトンネルの中に入っていただき、電波を使って体内の様子を「たて」「よこ」「ななめ」とあらゆる方向で撮影し画像化する検査です。X線を使わないので被ばくはなく痛みや刺激などもありませんが、撮影中は工事現場のような大きな音がします。検査時間は15分~30分程度で、検査中は安静にしてなるべく動かないで頂きます。検査を受けられる患者さんのご協力により、正しい診断、治療に役立つ貴重な情報を得ることができます。

検査を受ける上での注意

強い磁石の中に入るので、「心臓にペースメーカーを使用されている方」、「金属製の心臓人口弁を入れている方」 は検査を受けることができません。また、手術などで体内に金属を入れてある方は「いつ頃の手術か?」、「金属の材質は何か?」の確認が必要になります。

検査を受けるための注意
・検査時には基本的に検査衣に着替えていただきます。
・身に付けている金属類はすべて外してください。

画像に影響がでるもの: 貴金属類・カイロ・ベルト・エレキバン・義歯など
自体が壊れます: 時計・補聴器・万歩計・携帯電話など
使用不能になります: キャッシュカード・テレホンカード・定期券・各種磁気カードなど

超音波画像診断装置

超音波検査とは超音波(耳で聞こえる音よりも周波数が高い音)を用いて体の内部を観察する検査法です。 無害なのでお母さんのお腹の中の胎児を見るのにも使われ、人間ドック、検診などでも用いられています。
主な対象臓器としては、肝臓、胆嚢、脾臓、腎臓、膵臓、膀胱、虫垂、子宮、卵巣などの腹部臓器、乳房、甲状腺、耳下腺などの体表臓器です。
腹部臓器と体表臓器では検査に用いる超音波の周波数が異なります。 検査法は、検査する対象臓器がある皮膚面にゼリーを塗り、探触子という超音波を送受診する器具を直接あて、痛みはありません。腹部臓器に対する超音波検査法でわかることとしては臓器の大きさ、腫瘍や結石がないかなどです。
脂肪肝や肝硬変などの有無もわかりますが、このように臓器全体に変化がおこるものは超音波検査のみではなく血液検査などその他の検査法も合わせて診断します。
体表臓器でも腫瘍の有無を検査することができます。
特に乳房超音波検査法は最近増加している乳癌を検出するのに有用で、マンモグラフィ(乳房の X 線検査)と相補う検査法です。マンモグラフィで乳癌の検出が難しい若い方や乳腺の多い方、乳房の小さい方に適しています。
超音波検査のメリットとしては上述したように無害なので、いろいろな検査法に先立って行うことが出来ます。

子供や胎児などにも用いることが出来ます。画像を撮影したり、胸郭の中に入り込んだ臓器を観察するために呼吸をとめたり、また深い息を吸ってもらうことがありますが、息を止めることが難しい方や、静かにしていることが出来にくい小さなお子さんにも検査は可能です。また繰り返し検査することができますので経過観察にも適しています。
医療用超音波は、骨や空気の中を通ることができないので、骨そのものや骨に囲まれた脳、肺の病気の診断には向きません。胃や大腸の病気なども内視鏡やバリウム検査が適しています。
また腸の中にガスの多い方はその後ろにある臓器(特に膵臓)はよく見えないことがあります。また超音波は深いところまでは到達しにくいので体の大きい方、脂肪の多い方は見えにくいことがあります。超音波検査では自覚症状がないので気づかれなかった多くの異常が検出されます。その中には治療の対象とならないものもあります。例えば胆嚢ポリープや肝臓・腎臓の嚢胞、肝臓の血管腫などは非常によくありますが、一般にはこれ以上の検査や治療の対象とはなりません。 しかし腫瘍や超音波検査のみでは診断のつきにくい異常が見つかった場合はより診断を確実とする場合に他の診断法に進みます。

運動負荷心電図測定装置(トレッドミル)

心臓の電気活動を心電計により解析記録したものが心電図です。記録方法は身体の両手、両足、前胸部合計10個の電極をつけ、12誘導心電図を記録します。これが標準12誘導と呼ばれているものです。肢誘導は上下左右の起電力、胸部誘導は前後、左右の電気情報を表現します。心電図でわかることは不整脈、心筋梗塞、電解質異常、薬物の効果判定、心臓の肥大、電気軸、治療後の判定、経過観察や予後の判定などがわかります。

心電図

心臓の電気活動を心電計により解析記録したものが心電図です。記録方法は身体の両手、両足、前胸部合計10個の電極をつけ、12誘導心電図を記録します。これが標準12誘導と呼ばれているものです。肢誘導は上下左右の起電力、胸部誘導は前後、左右の電気情報を表現します。心電図でわかることは不整脈、心筋梗塞、電解質異常、薬物の効果判定、心臓の肥大、電気軸、治療後の判定、経過観察や予後の判定などがわかります。

長時間心電図記録器(ホルター心電図)

連続して24時間の心電図記録を行う方法です。
磁気テープまたはデジタルレコーダーを利用して、ホルター心電計をつけたままですが被験者は日常生活をいつもの通りすることができます。身体運動や精神的緊張によって誘発される心電図異常やその逆の安静状態で誘発される異常も検出する事ができます。人工ペースメーカーの動作状況もチェックできます。心臓は1日平均約10万回活動していますが全波形をチェックする事で異常を発見する事ができます。一度のホルター検査で全てを発見することは困難な場合があり、数回の検査を反復することがあります。

眼底カメラ

高血圧、糖尿病、高脂血症、などは眼底の血管口径や走行に変化が生じます。全身の循環状態の異常は眼底の血管に反映されます。客観的データとして眼底写真を撮影します。

・血管の異常所見
細動脈の狭窄、口径不同、分岐異常、走行異常、壁反射異常亢進、細静脈の拡張、静脈の口径不同、蛇行、血管新生と奇網、分岐異常及び分岐、動静脈分岐吻合、動静脈交差部での静脈の変化

・網膜の異常
出血、白斑、浮腫

肺機能測定器(電子式スパイロメーター)

肺の一番重要な機能は、体内に酸素を取り入れ、体外に二酸化炭素を排出することです。この機能がうまく営まれるためには、換気、ガスと血流の分布、拡散、肺循環が正常である必要があります。このいずれかの部分に障害が生じると正常にガス交換ができなくなります。その障害を定性的、定量的に検査するのが肺機能検査です。

消化管内視鏡検査
上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)

「胃カメラ」ともいわれます。内視鏡を口から胃の中に入れて、先端についている超小型のカメラで胃の中の様子を直接モニター画面に映し出して観察します。技術の進歩により、内視鏡はとてもコンパクト(細いものは外径約5mm)になり、以前ほど苦しい思いをすることなく検査が受けられるようになりました。微小な病変や識別しにくい病変の検査では、スコープ先端から目的部位に色素を散布して病変部を目立たせることもできます。X線検査にくらべて、直接観察ができるため、微小な病変の発見にすぐれています。
また、スコープ先端に装着した鉗子(かんし)により、組織を採取し、回収して病理(びょうり)診断用のサンプルを採取したり、ポリープ等を切除することもあります。また、出血部位を止血することもあります。