診察室からこんにちは。

医療の現場には、いつも最新の技術や考え方が取り入れられ、
患者さんの容体が1日も早い回復を目指して常に目まぐるしく変化しています。
鹿毛病院で働く医師や看護師、管理栄養士やリハビリ担当者など、
数多くの専門家は一体どんなことを考えながら治療に当たっているのでしょう?
毎日の診察の中からどんな想いが芽生えるのでしょう。
今回は膝関節治療のひとつ、自家培養軟骨移植術についてご紹介します。

INTERVIEW 02

整形外科 金宮 毅先生

やよいがおか鹿毛病院 整形外科では、再生医療の一つである「自家培養軟骨移植術」による膝関節の治療を行っています。
(この治療は佐賀県では当院と佐賀大学医学部付属病院でのみ行っています。)

自家培養軟骨移植術とは、患者さまご自身の軟骨細胞を培養して欠損部分に移植する再生医療です。軟骨組織はケガなどで一度損傷を受けてしまうと自然に治らない組織です。根本的な治療法がなかった軟骨欠損症に対する治療法が自家培養軟骨移植術となります。

自家培養軟骨移植術の特徴
・拒絶反応が起こりにくい:患者さまご自身の軟骨細胞から培養された自家培養軟骨を用いて治療を行うので、拒絶反応が起こることは極めてまれです。
・大きなひざ軟骨損傷に対応:少量の健常な軟骨細胞を培養することで、今まで治療が不可能だった大きな軟骨損傷にも対応できます。

自家培養軟骨移植術の対象となる方
・「外傷性軟骨欠損症」あるいは「離断性骨軟骨炎」による軟骨欠損。
・損傷の大きさが合計4㎠以上であること。
*変形性膝関節症は治療できません。
*状態などにより適合しない場合があります。

公的医療保険の適用について
「自家培養軟骨移植術」は2013年4月から保険適用になりました。

手術について
外来診察後、2回の手術が行われます。

*培養に使用されるアテロコラーゲン等に対するアレルギー反応がないことを確認します。
*あくまでも一般的なスケジュールです。患者さんそれぞれでスケジュールは異なります。

自家培養軟骨移植術についての詳細はこちらをご参考ください。
外部サイト:再生医療ナビ

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「PFC-FD™療法(血液由来の成長因子を用いたバイオセラピー)」による関節治療も金宮先生により行うことが可能です。

PFC-FD療法とは、ご自身の血液の細胞成分から血小板に含まれる成長因子を抽出し、関節内部に注射することで痛みを和らげたり、損傷部位の機能改善をめざす治療です。

PFC-FD療法の特徴

・日帰り治療:患者さまご自身の血液から抽出した「成長因子」をひじ、ひざの関節内に注射器を使って注入する治療なので、入院や手術の必要はありません。

・副作用が少なく安全:注射による一般的な痛みなどは起こる可能性がありますが、患者さまご自身の血液をもとにしたオーダーメイド治療なので、アレルギー反応等のリスクも少ないです。

・自由診療:保険適用外診療のため、治療費は自己負担となります。詳細については担当医師にお尋ねください。

PFC-FD療法についての詳細はこちらをご参考ください。
外部サイト:関節治療オンライン(PFC-FD療法とは)

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当院にて治療をご希望の方は、整形外科 金宮 毅(カナミヤ タケシ)先生の外来受診にてご相談ください。