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平成29年度 医療法人清明会
やよいがおか鹿毛病院
病院指標

年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢
区分
0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 - 30 24 34 63 87 199 307 415 246
対象期間、対象患者を年齢階級別に集計しています(年齢は入院時の満年齢)。

80歳代の患者さんが一番多く、80歳以上の高齢の患者さんが全体の約47%を占め、70歳以上だと約7割にもなり、この地域の特色と考えます。
この年代に多く見られる入院原因は、肺炎や尿路感染、胸椎・腰椎の骨折、大腿骨の骨折、循環器疾患等で、高齢者に多い疾患が当院でも見られました。

また寝たきりの方に発症しやすい褥瘡(床づれ)の治療目的での入院対応も当院に形成外科の常勤医がいるために多い傾向にあります。
在宅で介護を受けている方については、外来治療や入院での治療も対応しています。

一方、10~20歳代は整形外科での入院が約2/3を占めます。スポーツ活動中の骨折や靭帯損傷、疼痛などの不調がある場合等、その疾患部位の専門医、専門のリハビリスタッフにより総合的に治療をしています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xx0x 尿路感染症、急性腎盂腎炎 21 25.90 12.34 9.52% 84.62
100380xxxxxxxx 脱水症 13 16.54 9.16 7.69% 82.46
030400xx99xxxx めまい - - 5.15 - -
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 - - 20.83 - -
0400801499x003 肺炎 - - 16.97 - -
泌尿器科の尿路の感染症は、膀胱炎で入院治療する方はいませんが、腎臓までに炎症がおよぶと腎盂腎炎となり、高い熱と腎機能の低下を来たすため、入院治療が必要になります。
治療は抗生剤の点滴と安静が主になります。尿路感染症で入院された患者さんは、自宅や施設への退院でした。
また、高齢者に多く見られる脱水症が2番目に多い疾患でした。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 大腿骨の骨折(手術を行った場合) 58 68.20 27.09 6.90% 85.78
160690xx99xx0x 腰椎、胸椎の骨折(手術なしの場合) 53 48.60 19.94 3.77% 79.83
160620xx01xxxx 膝半月板の損傷(手術を行った場合) 35 20.11 11.41 0.00% 47.40
160760xx97xx0x 前腕の骨折(手術を行った場合) 17 11.47 5.21 0.00% 52.18
160980xx99x0xx 骨盤の骨折(手術なしの場合) 16 63.25 19.97 0.00% 80.06
整形外科の上位2つは高齢者の転倒により生じる、大腿骨、胸椎や腰椎(背骨)の骨折(圧迫骨折)でした。
大腿骨の骨折では多くの方が手術を受け、術後はリハビリを行い、歩行ができるようになって退院される方がほとんどです。
また、胸椎や腰椎の圧迫骨折は、コルセットを作製し、保存的な治療を行ないます。
当院は回復期リハビリテーション病棟を設けており、発症から手術、リハビリ、退院まで、転院せずに行うことができます。
3番目の膝の半月板損傷は、スポーツなどの外傷で起こることが多い障害です。
当院では、半月板の手術は関節鏡下で行なう、低侵襲な治療方法となっています。
手術後は、入院での継続したリハビリが必要と判断した場合は、当院にある在宅復帰を目的とした病床(地域包括ケア病床)へ移動してリハビリを行うこともあります。
在宅への退院がスムーズに行くよう、スタッフが協力して効率的に患者さんのリハビリや退院までの準備を行なっていきます。
5番目は骨盤の骨折でした。
約7割の患者さんが自宅からの入院であり、自宅退院を目標に回復期リハビリテーション病棟を利用し、自宅から入院された患者さんは自宅へ退院していました。
※当院の平均在院日数は、急性期病棟から回復期リハビリテーション病棟・地域包括ケア病床までの一連の入院の平均在院日数となっています。
消化器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060210xx99000x 腸閉塞 19 8.11 8.98 15.79% 73.53
060340xx03x00x 胆管結石、胆管炎(内視鏡的手術あり) 15 11.67 10.61 6.67% 77.53
060335xx02000x 胆のう炎(腹腔鏡下の手術あり) 14 5.71 7.40 7.14% 60.21
150010xxxxx0xx 腸炎 11 5.64 5.50 9.09% 60.64
060102xx99xxxx 憩室炎 10 7.10 7.87 0.00% 60.20
消化器外科で1番多い疾患は、腸閉塞でした。原因はさまざまであり、状態にあった対応を行なっております。
2番目に多いものは胆管系の疾患になります。これは、内視鏡を使って胆管、膵管を造影する検査になります。
この検査に引き続いて、内視鏡を使った治療を行うことができます。
CTやMRIの検査が侵襲(身体的な負担)は少ないですが、精度の面や組織・細胞の検査はこの内視鏡の検査でしかできません。この胆管系の検査、治療の方法はさまざまですが、実績は増加してきています。
3番目は、腹腔鏡下での手術を行った胆嚢炎でした。こちらは昨年度より実績も増え、平均在院日数も短くなっていました。
その他に当院の消化器外科では、幅広い年齢層に対応し、多くの消化器疾患の患者さんを受け入れています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 17 39.18 20.83 29.41% 88.94
130090xx97x0xx 貧血(輸血を行った場合) 10 18.30 10.89 0.00% 75.50
150010xxxxx0xx 腸炎 10 12.10 5.50 0.00% 62.90
060340xx03x00x 胆管結石、胆管炎(内視鏡的手術あり) - - 10.61 - -
100380xxxxxxxx 脱水症 - - 9.16 - -
消化器内科では誤嚥性肺炎が最も多い疾患でした。
夜間に入院となり、当直で対応した医師がそのまま主治医となることもあり、継続した治療を行えています。
当院の消化器内科では、他にも貧血の患者さんや腸炎の患者さんなどを受け入れています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - - - - - -
大腸癌 - - - - - -
乳癌 - - - - - -
肺癌 - - - - - -
肝癌 - - - - - -
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
当院の5大癌の中で、今年度は胃癌の患者さんが最も多く挙げられていました。
胃癌に関しては、開腹での手術の他、早期胃癌に対しては、内視鏡下の手術も行っています。
内視鏡の手術なので、体表には全く傷が付かず痛みもほとんどない、身体に対する負担が少ない治療法です。
胃癌や大腸癌は健康診断や外来診療で発見される場合もあります。
大腸癌に関しては、開腹・腹腔鏡下の手術を行っています。
外来診療・入院診療ともに癌に対する治療は実績のある医師が対応しています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 46 27.87 84.73
重症 16 35.31 87.13
超重症 30 38.24 87.25
不明 - - -
当院の肺炎患者の半数が中等度に該当します。次いで、超重症、重症患者いう順になっています。
超重症の平均年齢が一番高いですが、成人市中肺炎の中等度以上の患者さんの当院の平均年齢は86.3歳と高齢の患者さんの緊急入院も多く受け入れています。
成人市中肺炎の患者数も年々増加しておりますが、当院での肺炎の治療は、呼吸器外科の医師を中心に多くの医師が行なうことができるため、緊急入院のケースにも対応できています。
また、高齢者の肺炎患者は多疾患を併発していることも多く、その場合は専門医と共同して総合的な治療を行なっています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 17 39.53 85.35 70.59
その他 11 36.09 79.45 18.18
当院の脳梗塞で多いのは、発症から3日以内の脳梗塞の患者さんでした。
急性期治療を他院に紹介(依頼)し、急性期治療を終えた後のリハビリは、回復期リハビリテーション病棟へ直接受け入れを行なっていました。
今年度より、脳神経外科の医師がおりますので、急性期治療からリハビリ後の退院まで当院で行うことができます。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 35 5.51 65.40 5.71% 85.40
K068-2 関節鏡下半月板切除術 32 1.06 27.72 0.00% 59.78
K0811 人工骨頭挿入術(股) 25 2.44 65.04 12.00% 85.24
K066-21 関節鏡下関節滑膜切除術(膝) 24 1.21 18.92 0.00% 56.00
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(下腿) 23 1.13 8.83 0.00% 55.22
骨折などの外傷疾患のほか、当院の整形外科では関節鏡下で行う、膝や肩の疾患の受け入れを積極的に行っています。
その代表であるのが、今年度2番目と4番目にある手術です。
2番目の半月板切除術には多くの実績があります。半月板損傷の患者さんの治療方法の1つで、損傷した半月板を切除するものです。関節鏡下で行います。
4番目の手術は、膝に行う関節鏡下関節滑膜切除術になります。
滑膜はいろいろな反応を起こし、関節に痛みなどの障害を加えています。
そこで、反応を起こしている滑膜を取り除き、関節の障害を改善するのが、滑膜切除術です。当院は侵襲(身体への負担)が少ない関節鏡で行います。
膝の疾患は、手術の後、入院でのリハビリが継続して必要な場合は、一般病棟から在宅への退院を目標にする地域包括ケア病棟でリハビリを 行っていただくこともあります。
外傷の疾患は、高齢者の転倒等による大腿骨の骨折の手術が多く挙がっています。
1番目と3番目の手術が、どちらも大腿骨の骨折に対する手術になります。
1番目の手術は骨と骨を金属でつなぐ手術です。3番目の手術は骨折部分に人工物を入れる手術になります。
術後は当院の回復期リハビリテーション病棟へ転棟し、リハビリを継続して行います。
5番目は、骨折や膝関節症の手術のときに身体へ入れたボルトやプレートを外す手術でした。
ここには挙がっておりませんが、上肢や肩、脊椎や腰椎の手術等様々な手術に対応できます。
外来診療、術前・術後の対応もできる、多くの専門外来も設けております。

※当院の平均術後日数は、急性期病棟から回復期リハビリテーション病棟・地域包括ケア病棟までの平均術後日数となっています。
消化器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 16 0.00 1.13 0.00% 67.13
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 15 1.53 3.20 6.67% 61.13
K6335 鼠径ヘルニア手術 10 0.90 4.90 0.00% 71.60
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 - - - - -
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
今年度は、腹腔鏡下で行う胆嚢摘出術が2番目に多い結果となりました。
胆嚢の疾患には標準的な術式となっており、当院の実績も増えています。
腹腔鏡下の手術なので、腹壁の損傷も少なく、術後の疼痛が軽く、入院期間も短くできます。
当院の実績は増えてきており、手術当日の入院の対応、術後の在院日数も短縮傾向にあり、この手術を受けられた患者さんの当院の平均在院日数は、全国の平均在院日数より短い結果となりました。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 24 0.00 1.04 0.00% 64.08
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 - - - - -
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) - - - - -
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上) - - - - -
消化器内科のオペは消化器外科でも最も多かった内視鏡で行なう大腸ポリープ切除が最も多くなっています。
手術の予定を外来で決め、手術当日に入院していただき、多くの患者さんが1泊2日で退院されます。
当院では他にも胆管系の疾患に対して行なう手術や胃瘻造設術の実績もあります。
内視鏡で行う手術の実績も多くなってきています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 - -
異なる - -
合併症の発生はすべて10件未満でした。
入院の契機病名(きっかけ)が異なる場合の契機病名は、肺炎でした。
手術、処置等の合併症には、大腿骨の骨折で人工関節を入れた後の人工関節感染症でした。
更新履歴
2018.9.27
平成29年度病院指標公表しました。