平成30年度 医療法人清明会
やよいがおか鹿毛病院
病院指標

年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢
区分
0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 - 22 41 40 59 100 204 322 418 234
対象期間、対象患者を年齢階級別に集計しています(年齢は入院時の満年齢)。

80歳代の患者さんが一番多く、80歳以上の高齢の患者さんが全体の約45%を占め、70歳以上だと約7割にもなり、この地域の特色と考えます。この年代に多く見られる入院原因は、肺炎や尿路感染、胸椎・腰椎の骨折、大腿骨の骨折、循環器疾患等で、高齢者に多い疾患が当院でも見られました。

また寝たきりの方に発症しやすい褥瘡(床づれ)の治療目的での入院対応も当院に形成外科の常勤医がいるために多い傾向にあります。在宅で介護を受けている方については、外来治療や入院での治療も対応しています。

一方、10~20歳代は整形外科での入院が約2/3を占めます。スポーツ活動中の骨折や靭帯損傷、疼痛などの不調がある場合等、その疾患部位の専門医、専門のリハビリスタッフにより総合的に治療をしています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎の骨折 58 54.14 19.61 5.17% 80.84
160800xx01xxxx 大腿骨の骨折(手術あり) 51 70.45 26.30 3.92% 84.59
160760xx97xxxx 前腕の骨折(手術あり) 26 25.12 5.68 7.69% 68.08
070230xx03xxxx 膝の疾患(関節鏡下関節滑膜切除術等の手術あり) 20 12.25 9.79 0.00% 69.65
070230xx01xxxx 膝の疾患(人工関節置換術等の手術あり) 18 56.61 54.26 0.00% 76.89
整形外科の上位2つは高齢者の転倒により生じる、大腿骨、胸椎や腰椎(背骨)の骨折(圧迫骨折)でした。大腿骨の骨折では多くの方が手術を受け、術後はリハビリを行い、歩行ができるようになって退院される方がほとんどです。
また、胸椎や腰椎の圧迫骨折は、コルセットを作製し、保存的な治療を行ないます。当院には回復期リハビリテーション病棟があり、発症から手術、リハビリ、退院まで、転院せずに行うことができます。

4番目の疾患は、膝に行う関節鏡下関節滑膜切除術の治療を行う疾患になります。滑膜はいろいろな反応を起こし、関節に痛みなどの障害を加えています。そこで、反応を起こしている滑膜を取り除き、関節の障害を改善するのが、滑膜切除術です。当院は侵襲(身体への負担)が少ない関節鏡で行います。手術後は、入院での継続したリハビリが必要と判断した場合は、当院にある在宅復帰を目的とした病床(地域包括ケア病床)へ移動してリハビリを行うこともあります。在宅への退院がスムーズに行くよう、スタッフが協力して効率的に患者さんのリハビリや退院までの準備を行なっていきます。

5番目の疾患は、膝の人工関節置換術を行う疾患になります。障害のお術後は、回復期リハビリテーション病棟で、充実したリハビリを行い、支障のない日常生活を送れるようにしていきます。こった関節の入れ替えを行い、痛みをとったり、関節の動きを改善する手術になります。下記にあります「6.診療科別主要手術の術前、術後日数 症例数上位5症例」の整形外科の項目も併せてご覧ください。

※当院の平均在院日数は、急性期病棟から回復期リハビリテーション病棟・地域包括ケア病床までの一連の入院の平均在院日数となっています。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 10 60.10 20.92 0.00% 81.40
- - - - 19.87 - -
- - - - 18.23 - -
- - - - 6.62 - -
- - - - 13.63 - -
当院の呼吸器外科は、多くの呼吸器疾患の患者さんが入院しておりますが、誤嚥性肺炎の患者さんを最も多く受け入れていました。その他にも、細菌性肺炎、間質性肺炎、慢性疾患の急性増悪時、悪性疾患などさまざまな呼吸器疾患を診ております。呼吸器疾患の患者さんは、在宅での生活に向け、急性期治療が終わった後は地域包括ケア病棟に移動し、退院後の生活の調整を相談員と一緒に行いながら、リハビリを行って退院される方も多くいます。肺炎の件数につきましては、下記にあります「4.成人市中肺炎の重症度別患者数等」をご覧ください。

※当院の平均在院日数は、急性期病棟から地域包括ケア病棟までの平均在院日数となっています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100380xxxxxxxx 脱水症 27 20.96 9.12 0.00% 83.74
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 16 28.94 20.92 6.25% 89.25
110310xx99xx0x 急性腎盂腎炎 16 27.19 12.58 0.00% 86.31
- - - - 10.03 - -
- - - - 5.86 - -
泌尿器科の尿路の感染症は、膀胱炎で入院治療する方はいませんが、腎臓までに炎症がおよぶと腎盂腎炎となり、高い熱と腎機能の低下を来たすため、入院治療が必要になります。治療は抗生剤の点滴と安静が主になります。また、総合外来・救急外来に来院する高齢の患者さんは、脱水症や誤嚥性肺炎も多く、当院では外来で担当した医師が引き続き主治医になることもあります。外来で聴取する施設・自宅での様子から入院・退院調整へと、継続した医療の提供が行えています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 蜂窩織炎 11 17.73 12.51 0.00% 65.91
- - - - 46.13 - -
- - - - 7.68 - -
- - - - 4.86 - -
- - - - 31.18 - -
当院の形成外科の診療領域は幅広く、褥瘡、皮膚潰瘍、良性腫瘍、骨髄炎など、疾患の種類、手術の種類は最も多い診療科といえます。その中でも蜂窩識炎で入院される患者さんが最も多い結果となりました。蜂窩識炎は、皮膚の深い層から皮下の脂肪組織にかけて細菌が感染し、炎症を起こす病気で、点滴治療が必要となります。
消化器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(ヘルニア手術あり) 21 3.74 4.96 0.00% 60.62
060335xx02000x 胆管結石、胆管炎(内視鏡的手術あり) 19 4.63 7.30 0.00% 55.95
060210xx99000x 腸閉塞 12 18.42 8.95 16.67% 69.58
- - - - 2.67 - -
- - - - 5.42 - -
消化器外科で1番多い疾患は、鼠径ヘルニアの手術目的の患者さんでした。侵襲の少ない腹腔鏡下で行うことが多く、入院期間も平均3日~4日となっております。2番目に多いものは胆管系の疾患になります。これは、内視鏡を使って胆管、膵管を造影する検査になります。この検査に引き続いて、内視鏡を使った治療を行うことができます。CTやMRIの検査が侵襲(身体的な負担)は少ないですが、精度の面や組織・細胞の検査はこの内視鏡の検査でしかできません。この胆管系の検査、治療の方法はさまざまですが、実績は増加してきています。上位2つの疾患の平均在院日数は、全国の平均在院日数よりも短い実績でした。3番目は、腸閉塞でした。原因はさまざまであり、状態にあった対応を行なっております。その他に当院の消化器外科では、幅広い年齢層に対応し、多くの消化器疾患の患者さんを受け入れています。
血液透析科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx99000x 慢性腎臓病(血液透析) 11 32.91 12.05 9.09% 76.55
- - - - 19.87 - -
- - - - 8.75 - -
- - - - 16.43 - -
- - - - 7.13 - -
当院では積極的に透析患者さんの受入れを行っています。透析以外の病気を発症した場合や、他の病院で急性期治療を行った後の転院先としても、多くの患者さんの対応ができています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞 11 30.27 16.18 0.00% 75.18
- - - - 7.35 - -
- - - - 17.67 - -
- - - - 5.10 - -
- - - - 7.28 - -
脳神経外科では脳梗塞が最も多い症例となっています。うまく話せない、片方の手足が動かしにくい、しびれる、いつもと様子が違う、などの訴えで外来受診される方や救急車を呼ばれる方が多いです。脳梗塞の原因はさまざまですが、入院後、年齢や症状に合わせた治療を行い、早期にリハビリを開始していきます。当院は回復期リハビリテーション病棟を設けており、発症から退院まで、転院せずに当院で行うことができます。脳梗塞の件数につきましては、下記にあります「5.脳梗塞の患者数等」をご覧ください。

※当院の平均在院日数は、急性期病棟から回復期病棟までの平均在院日数となっています。

通常の診療に加え、時間外や休日にめまいで受診される方も多くいます。
循環器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸症候群(検査) 14 2.00 2.04 0.00% 61.14
- - - - 3.01 - -
- - - - 8.80 - -
- - - - 11.01 - -
- - - - 7.78 - -
循環器内科では、睡眠時無呼吸症候群の検査目的の入院を受け入れています。1日目の夜に入院し、検査機械を装着して一晩入院して頂き、早朝に退院という1泊2日の流れになっていますので、日常の生活を大きく制限することなく検査を受けることができます。その後、在宅医療が必要と判定された場合も、当院の外来で継続して診療を受けることができます。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xx0x 大腸ポリープ(内視鏡的切除手術あり) 27 2.15 2.67 0.00% 68.74
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 10 55.50 20.92 30.00% 87.90
- - - - 7.30 - -
- - - - 15.42 - -
- - - - 10.7 - -
消化器内科では、内視鏡で行うポリープ切除の患者さんを最も多く受け入れていました。多くの患者さんが1泊2日の入院となっております。誤嚥性肺炎の患者さんも多く診察を行っております。夜間に入院となり、当直で対応した医師がそのまま主治医となることもあり、継続した治療を行えています。当院の消化器内科では、他にも貧血の患者さんや腸炎の患者さんなどを受け入れています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - - - - - 11 1 第7版
大腸癌 - - - - - -
乳癌 - - - - - -
肺癌 - - - - - -
肝癌 - - - - - -
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
当院の5大癌の中で、胃癌の患者さんが最も多く挙げられていました。胃癌に関しては、開腹での手術の他、早期胃癌に対しては、内視鏡下の手術も行っています。内視鏡の手術なので、体表には全く傷が付かず痛みもほとんどない、身体に対する負担が少ない治療法です。胃大腸癌に関しては、開腹・腹腔鏡下の手術を行っています。癌や大腸癌は健康診断や外来診療で発見される場合もあります。大腸癌に関しては、開腹・腹腔鏡下の手術を行っています。入院治療後、当院の外来で継続して化学療法を受ける患者さんもいます。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 12 8.75 53.75
中等症 40 38.45 82.85
重症 22 38.91 86.36
超重症 - - -
不明 - - -
当院の肺炎患者の半数が中等度に該当します。次いで、重症に該当する患者さんが多くなっています。成人市中肺炎の中等度以上の患者さんの当院の平均年齢は85歳を超えていて、高齢の患者さんの緊急入院も多く受け入れています。成人市中肺炎の患者数も年々増加しておりますが、当院での肺炎の治療は、呼吸器外科の医師を中心に多くの医師が行なうことができるため、緊急入院のケースにも対応できています。また、高齢者の肺炎患者は多疾患を併発していることも多く、その場合は専門医と共同して総合的な治療を行なっています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 34 47.35 79.82 14.71
その他 12 95.50 82.08 16.67
当院の脳梗塞の分類に入る患者さんの集計で1番多いのは、発症から3日以内の脳梗塞の患者さんでした。急性期病棟での治療を終えた後のリハビリは、当院の回復期リハビリテーション病棟に移動し、充実したリハビリを行い、退院される方がほとんどです。また、入院中にリハビリを行いながら、退院後の生活を想定したサービス調整等を当院の相談員と行い、安心して退院することが出来ます。急性期治療からリハビリ後の退院まで当院で行うことができます。他院で急性期治療を行った患者さんの回復期リハビリテーションへの転院受入れも積極的に行っています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿、上腕) 34 3.76 63.44 5.88% 84.12
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕、下腿) 31 1.06 9.87 0.00% 64.29
K0821 人工関節置換術(膝、股、肩) 28 1.54 55.00 0.00% 74.57
K0462 骨折観血的手術(前腕、下腿) 25 2.40 34.88 8.00% 67.92
K0811 人工骨頭挿入術(股) 21 4.19 66.86 0.00% 85.19
骨折などの外傷疾患のほか、当院の整形外科では膝や肩の疾患の受け入れを積極的に行っています。その代表であるのが、今年度3番目にある手術です。これは、関節を神経のない人工物に置き換える手術です。関節の軟骨がすり減ることで痛みが出たり、関節自体の動きが悪くなったり、歩きにくくなってきます。人工関節置換術を行うと、痛みが取れ、関節の動きがよくなって歩きやすくなり、日常生活の質を高める治療効果の高い手術です。ここには挙がっておりませんが、その他にも膝の疾患の手術実績として、関節鏡下で行う実績も多くあります。例えば、半月板損傷の患者さんの治療方法の1つである、損傷した半月板を切除するものです。膝の半月板損傷は、スポーツなどの外傷で起こることが多い障害で、学生の方も診療を受けられています。

外傷の疾患としては、高齢者の転倒等による大腿骨の骨折の手術が多く挙がっています。1番目と5番目の手術のほとんどが大腿骨の骨折に対する手術の件数になります。1番目の手術は骨と骨を金属でつなぐ手術です。5番目の手術は骨折部分に人工物を入れる手術になります。人工関節置換術、大腿骨の骨折の手術後は、当院の回復期リハビリテーション病棟へ転倒し、充実したリハビリを行います。

2番目の手術は、骨折や膝関節症の手術のときに身体へ入れたボルトやプレートを外す手術

その他にも、上肢や肩、脊椎や腰椎の手術等様々な手術に対応できます。外来診療、術前・術後の対応もできる、多くの専門外来も設けております。

※当院の術後の平均日数は、急性期病棟から回復期リハビリテーション病棟・地域包括ケア病床までの日数となっています。

消化器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 21 1.14 2.86 0.00% 56.43
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 11 5.27 6.91 0.00% 64.55
K6335 鼠径ヘルニア手術 10 10.60 3.20 0.00% 56.30
- - - - - - -
- - - - - - -
今年度は、腹腔鏡下で行う胆嚢摘出術が1番多い結果となりました。胆嚢の疾患には標準的な術式となっており、当院の実績も増えています。腹腔鏡下の手術なので、腹壁の損傷も少なく、術後の疼痛が軽く、入院期間も短くできます。当院の実績は増えてきており、手術当日の入院の対応、術後の在院日数も短縮傾向にあり、この手術を受けられた患者さんの当院の平均在院日数は、全国の平均在院日数より短い結果となりました。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 27 0.00 1.15 0.00% 68.74
- - - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
消化器内科の手術は内視鏡で行なう大腸ポリープ切除が最も多くなっています。手術の予定を外来で決め、手術当日に入院していただき、多くの患者さんが1泊2日で退院されます。当院では他にも胆管系の疾患に対して行なう手術や胃瘻造設術の実績もあります。内視鏡で行う手術の実績も多くなってきています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 - -
異なる - -
全項目毎年10件未満の請求となっています。
更新履歴
2019.9.30
平成30年度病院指標公表しました。